驕りし思いを浄め給え,真実に目を背け続けし身を浄め給え,欺瞞に満ちた行いを浄め給え。
KDDI社は,メールに動画を添付して送信できる第3世代(3G)携帯電話の「ムービーメール」サービスを9月20日に開始する。動画メールの機能はJ-フォン社も行っているが,動画の録画時間を15秒と3倍にすることで差別化する。
3Gが完全に路頭に迷っている。ドコモのFOMAは大失敗の果てに鳴りを潜め,J-フォンも開始を12月に先延ばししている。KDDIの今回のサービス発表もメディアはそれなりに伝えているが,魅力を感じている人は少ないのでは? と思う。J-フォンがこのKDDIの発表の後でも,あんのんと現在の2Gのムービー写メール端末を出すのは(ZDNet Mobileの記事),5秒を15秒にしたからユーザーが乗り換えるとは全然思ってないからだろう。
たぶんKDDI自身も,そんなことには気付いているような気がする。高い料金を払って,動画を送り合うと本気で考えているのだとしたら,かなりマーケティング的に間抜けだ。現時点で,3Gを魅力的にみせるコンテンツはなにもない。もしかしたら,ホットスポットのような形式のサービスが拡大すれば,いつでもどこでもメールなりチャットなり,IP電話なりのサービスを利用でき,携帯電話自体,もう必要なくなる。制限されたIP接続サービスよりも,完全なIP端末があれば,なにもいらない。IPの洗礼を受けた社会は,すべての中途半端なものを洗い落としてしまう。そう考えると,携帯電話メーカーはなにをすればいいのかわかるはずだ。もう,携帯電話を作る必要は,ない。
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